第33章 櫻井くんの深読み 大野くんの心の声あり
「智くん。ちょっといい?」
O「なに?翔ちゃん?」
「さっきさ、即席の余興したじゃん?」
O「うん。したね」
(けっこう楽しかった)
「歌った歌詞の『 sentimental journey 』は、日本語に訳すと「感傷旅行」の意味で、よく「失恋後の独り旅」のニュアンスで使われてるんだけど…」
O「翔ちゃん?何に引っかかってるの?」
(長くなる?)
「えっとね。
(お酒入っているから、自分でも何言うか分からないから)
順にちゃんと説明させて!」
O「う、うん。」
(手短にね)
「センチメンタルの意味は『感じやすく、涙もろいさま』
ジャーニーの意味は『旅』なんだ」
O「そう、なんだね?」
(翔くんが言うならそうなんだよね…)
「で、さっき俺が『ジャーニー』の所を『ジャニーズ』って歌ったんだ」
O「俺も、そう歌ってほしかった。」
(同じ事 考えていたんだって嬉しかったよ)
「あ!そうなの!間違ってなくてよかった」
O「何も言ってないのに、よくわかったね?」
「いや…智くんが目で合図するから変えた方がいいと思って…」
O「で、正解するって、さすが翔ちゃん♡」
(ふふふ、さすがだよ)
「いやーそれほど…
(だって…智くんの口が誘導すんだもん…あの口を、二人きりだったら、塞いでいたかも…)
ちょっと!話が脱線してる」
(こんな事話したいじゃない!!)
O「え…ゴメン」
「いや。こっちこそごめんね。
話し戻すよ。
『センチメンタル・ジャニーズ』っていうと『涙もろいジャニーズ』とか『泣き虫ジャニーズ』って意味になるけどぉ
よかった?」
O「そこまで考えてなかった」
「そうなの?俺の深読み?」
O「そう!」
(翔ちゃんのいい所であり、悪い所の『深読み』だよ)
「そうなのか!ちょっと安心した」
O「翔ちゃんってさ、あんなちょっとの言葉遊びでも、気になるんだね?」
「だってさ、いい意味になるなら、いいけど、せっかくのアニバーサリーイベント前に『センチメンタル』って…」
(未来があるのに…)
O「ちょっと、予言みたいだね…」
「え?予言?」
O「ふふ…」
「その笑顔ぉ怖いよ?」
O「こわくないよ。痛くないし?あ…ある意味イタイかなぁ」
「わー どっちよ!!」
O「未来は未来で考えよう!!」