第28章 ウイスキーで乾杯
相葉視点
コリンズグラスに30ml目視分量をトクトクと注ぐ。
(こんなもんかな?)
グラスを見ていると「味見にだから、少ない方がいいよ」とカズに言われた。
(少ない方って、量は決まってますから…)
M「パニオロ・ウイスキーなのですぅ」
S「情報ありがとう🎶」
潤ちゃんの説明が終わったようだ。
(そろそろかな…)
ピッチャーでゆっくり水を注ぎ、マドラーで一回ゆっくりお酒を回す。
カズが俺をチラッとみた。
(できてるよ)
カズはグラスを翔ちゃんと大ちゃんの所に持って行く。
大ちゃんが何が呟いた。
その呟きはカズには聞こえたみたいで、ビックリした顔で大ちゃんを見ていた。
(カズがびっくりするような事って何言ったのよ?
知りたい!!
気になるけど、お酒を作るのが先だよね)
お酒を注いでは、水を入れる。
カズが少し考えながら帰ってきた。
(なぞかけですか?
それとも、爆弾発言? あとで、こっそり教えてね
あれ~カズのヤツ…一番量の少ないの取ってる。
酒豪たちと飲むから、ペース考えてるんだね!)
出来上がったグラスがみんなの手元に並ぶ。
「では、まずは、トワイスアップで、かんぱぁい」
「「「「乾杯」」」」
グラスを軽く上にあげて、口を付ける。
口に含んだとたん、独特の香りと味を一気に広がる。
「おーウイスキーだね」(回いが早そう…)
S「甘いフルーツ…あぁパイナップルかぁ」
半分飲んで、色と香りを確認している翔ちゃん。
O「甘!」
上唇をペロッとなめる大ちゃん。
(大ちゃん。それ!ちょっとエロぃ)
N「……う~ん…水割りにしてくれません?」
口を少し動かしながら目だけで俺を見て呟く。
「了解」
キッチンにダッシュで水を取りに行く。
(カズも大丈夫な味だったはずなのに…体…本調子じゃないんだ…)
冷蔵庫から、水のペットボトルを取り出した。
(一本…三本くらいは要るかな?五人だし…)
キッチンから四人を見る。
M「作ってもらおうね」
O「そうだね」
(大ちゃんが笑ってる。
潤ちゃんが輝いてて、翔ちゃんが穏やかで
カズ…カズも楽しい?
カズが楽しくなきゃ。俺も楽しめないよ
俺は、カズがいたからここに居る。
いられるんだ)