第23章 じゃ、言わせてもらいます
相葉視点
翔ちゃんが両手を伸ばしてくる。
「しょぉちゃん」
自分から体を翔ちゃんに近づける。
テーブルがあるから、頭しか近づけなかったけど翔ちゃんは頭をやさしく‘よしよし’ってなぜてくれた。
(他の人から同じ事されても、翔ちゃんからのが一番いい
温かさが違うんだ。
大ちゃんから貰える温もりもいいけど…
やっぱり…翔ちゃんの手って安心できるんだ…
たぶん…誰も分かんないだろうなぁ)
N「アイバカさんは真に受けてしまって、なだめるの大変だったんですよ」
‘よしよし’してもらっていたら、ニノのチャチャが飛んできた。
「バカ言うな…」(せっかくの翔ちゃんの‘よしよし’邪魔しないで)
ニノに抗議してきた。
N「黙ってなさい…本当の事です」
キッと睨むカズ。
(カズが怒った…)
翔ちゃんの手をそっと掴んだ。
翔ちゃんがポンポンっと頭を叩いてくれた。
M「相葉くんだけじゃないだろぉ?ニノだってけっこう無理してたみたいだしぃ?」
潤ちゃんの声が聞こえた。
N「潤くんは誰の味方なんですか?」
カズの機嫌が悪くなりそうになる。
M「味方もなにも、俺はあんな感情的になったニノ久しぶりだったよ」
潤くんがニヤニヤ笑っている。
N「そ、それは…否定しませんが、
みんなもぉ…あの…ものすごく いやな空気になったら、泣くよぉ」
潤ちゃんのニヤニヤに珍しく負けたカズ。
「カズ泣いてたの?」
N「あなたは、人の事まで見る余裕なかったでしょ?」
睨むような目で俺を見るカズ。
「…ごめん」
(ほんと、昨日は迷惑かけた……)
N「まったくです。チーフは怒ってるし…
まーくんは泣きだすし…」
声が震え出すカズ。
N「ほんと…」
カズの頬にスーッと一筋の涙が流れる。
N「一緒にいる私の身にもなってくださいよぉ」
吐き捨てるような言葉だけど、語尾は小さく弱弱しかった。
カズは自分の目から涙が流れている事に気づいていない。
S「ニノ」
翔ちゃんがニノをフワッと抱きしめに行く。
S「ありがとう」
きつく抱きしめる翔ちゃん。
抵抗しないカズ。