第22章 食事しましょ♪
櫻井視点
O「翔くん」
「……はに?」
ちょっと多めに頬張ったパスタの所為で変な声が出た。
O「ビール飲むよね?」
智くんが瓶ビールをもっていた。
「あっ!ありがとう」
口の中の物を急いで飲み込んで、グラスをとる。
智くんがニコッと笑う。
(お酒ついでもらちゃった♪スゲー嬉しいんですけど…)
O「説明ありがとう♪わざわざ調べてくれたの?」
俺の持ってるグラスに向けてビールの瓶を傾けてくれる智くん。
「説明のカードがワゴンに乗ってたんだ」
(俺は読んだだけ…)
O「そうなんだ…」
(話したいこと…いっぱいある、でも…何から話そう…)
「智くん……ぃっ…」
智くんを見つめる。
(…好きって…)
言葉にしてはいけないと思っていても、心の声は言葉にしてしまいそう。
落ち着け!櫻井翔
俺の中のオレが俺を戒める。
(感情で動くと、せっかくの前々夜祭がぶち壊れになる…)
O「なぁに?」
首をかしげる智くん。
(いやーそんな顔しないでくださいよ(*ノωノ)
「ううん。なんでもない…」
頭をふって、ついでもらったばかりのビールをゴクゴク飲む。
雅紀がジーッと見ている。
頭の中で、言葉にできない感情が、駆け抜けていく。
(今だけ…いまの数分だけだよ!智くん貸して!!)
雅紀をちらっと見て、心で謝る。
(あ!俺ばっか飲んでる…だから、怒ってるのかぁ)
「智くんもどうぞ」
智くんのグラスにビールを注ぐ。
O「ありがとう…」
智くんが俺の注いだビールに口をつける。
(これで、雅紀もゆるしてくれるかな?)
O「今は五人だけだから、何言ってもいいよ」
智くんがニコッと笑ってくれた。
(ここで、祝福のコメントは無理です…
冷静になってから…そう冷静になってから…)
O「大丈夫。兄ちゃんが聞いてあげる!」
少しふざけた顔で胸を張る智くん。
(お兄さん…確かに、嵐の年長者ですね♪)
肩を揺らしながら笑ってしまった。
N「じゃぁ!言わせてもらいましょうか?」
急にニノが立ち上がった。
(急に何?どうしたの?)