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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第21章 一人語る


二宮視点

S「うーん…ラガーは……‥‥…」
 翔さんのモードが変わって行く。

(お勉強モードだよ。
 潤くんが質問して、納得した顔したら、次って、なるじゃん…)

潤くんを見ていたら、潤くんが人差し指で自分の顔を指しながら『おれ?なんかした』口を動かす。

(しました。しましたとも…)
はぁっとため息を出す。


(『えぇーー』じゃないですよ…隠れ天然さん…)

別の方向から視線を感じて見ると、本場天然さんが(なにが『はぁ』なの?)って顔して見ていた。

顎をクイッと翔さんの方に動かした。


 本場天然さんは、遠い目で翔ちゃんを見ている。


 翔さんは誰も聞いていないのに、ラガーとエールの説明をしている。



(俺にとっては、どーでも良いこと…
 こんなこと、言葉にしたら、翔さんのお説教が始まるから、言わない。


 智さんは、大丈夫だね

 無理して笑ってないね…

 五人とも、良い意味でも、悪い意味でも大人になったから…

 やっぱりこういう事しないと、心が疲れるよ…



 さて、どうしましょ?


 せっかく『ごめん』貰ったから、俺から蒸し返すのもなぁ…


 でも、行く前のゴタゴタを潤くんは、知ってて、翔さんが知らないのは…

 後が怖いし…)

 S『俺が納得できる説明をしてくれるかな?和也くん。』
  キレた翔さんを思い出す。

(思い出しただけで、悪寒が走るよ…
 情報をネジる事嫌うしな…とくに、メンバーの事は…

 あ!

 まんま伝えて、翔さんにお説教してもらうのがいいかぁ

 智さんも、俺がグチグチ言うより、心に刺さるよね。

 翔さんなら、逆ギレできないし♪


 何より、情報をねじった事をとがめられたくない…

 作戦は出来た♪)



S「ねー?聞いてる?」
 翔さんのちょっと怖い声が聞こえた。

A「聞いてるよ」
M「もちろん」

 二人はこの場を納めようとしている。

(俺は聞いてません♪聞いてほしい方です!! でも)

「ビールの説明終わったんでしょ?せっかくの料理がパサパサだよ」

(食べよ。食べとかないと、いつお迎えがくるかわからないし…)
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