第18章 五人で前々夜祭
(次は相葉ちゃんに謝らないと…)
「あと、相葉ちゃん…」
和也の手を触って、相葉ちゃんのいる方に進む。
A「え!俺にも?」
ビクッと肩が揺れす相葉ちゃん。
「うん…」
相葉ちゃんの前に立った。
「ずっと気になってたんだ」
(あの時、相葉ちゃんの手を弾いた…
繊細な雅紀は、おいらの変な行動に、心を傷つけたよね…
だから、ちゃんと、伝えなきゃ…)
「おいら。
相葉ちゃんの事『好き』だよ」
スッと相葉ちゃんを抱きしめる。
相葉ちゃんがちょっとビクッと体を揺らす。
(逃げないで…おいらの心の音を…おいらの“声”を聞いて…)
ふと、足下を見ると、黒い塊が相葉ちゃんの足に隠れた。
(あ…よかった…ちゃんと一緒にいる…この子も…)
「一緒にハワイに来れてよかった!」
再び強く抱きしめる。
A「ほんとに…」
相葉ちゃんの小さい声が聞こえる。
相葉ちゃんの胸の中で頭を少し縦に動して「俺たち嵐だろ?雅紀もいなきゃダメだよ」って雅紀にだけ聞こえるように言う。
A「おぉちゃん!!」
相葉ちゃんの感情がギュッと詰まった腕がおいらを抱きしめる。
(あぁ 相葉ちゃんの暖かい匂いがおいらを包んでくれた…)
ホッとしたら、涙が出そうになる。
(おいらと相葉ちゃんは、立場が似ている…
だから、不安な所もよく分かる
だから…昨日は本当に…)
「ごめんね…嫌いにならないでね…」
A「嫌いにならないよぉ…大好きだよ!」
相葉ちゃんの声が震えていた。
背中を擦りながら《おいらも…大好きだよ》と“声”が出た。
M「よし!謝罪は終わり!」
松潤が声を上げる。
M「食べよう♪飲もう!」
松潤がおいらと相葉ちゃんの肩を叩いて、席に座るように誘導する。
自分の席に戻ると「リーダー!挨拶♪」と言ってグラスを渡された。
「あ、うん!
事前撮影と初日リハお疲れ様!明日からも頑張ろう♪」
「「「「「かんぱーい」」」」」
グラスを高く上げ、軽く当て合いしてから、ビールを口にする。