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虹と花とキミ達と 1 《気象系》

第13章 抱えた気持ち


二宮視点

M「え!」
 潤くんが思った以上に驚いた。

(驚きますよね?話している本人も言いながら、ドキドキしてますよ)

M「ニ、ニノ?『行かない』って!ハワイに行くのを辞めるって?」
 困惑した顔の潤くんが身を乗り出している。


「辞めるというか…
“別行動なら別のでいく”って駄々こねてね」
思い出して、うなだれる俺。


M「別の!って新幹線じゃあるまいし…」
 潤くんのあきれ声が聞こえてきた。

「でしょ!」
考えるよりも先に言葉が出てきた。

「俺もその時言ったよ。

『飛行機は新幹線の様にいきなり乗れませんよ!』って
 それでも、

 リーダーがさ!『今日は家に帰る』とかさ!

 相葉さんには『触るな』とかさ…

 いきなり、車から飛び出すし…


 チーフが追っかけて行っても、車に帰ってこないしさ…

 俺じゃ…なんにもできないから、ただ…待ってるだけでさ…」
今までの感情を吐き出すように声が大きくなる俺。


 珍しいものを見るような目をした潤くんが手を拭いて近づいてきた。

「全く、大野さんの行動は読めませ…ん、潤くんなに?」

 潤くんは俺の横に座ってジッと見つめて「その時 相葉さんは?」と聞いてきた。


沈みかけた相葉さんを思い出す。


「いましたよ、横に…」
ふーっと息を吐いて、下を向いた。

(きつかったのはアノ方かなぁ)


M「大丈夫?」
 潤くんが抱きしめてくれた。 

(あったかい…)
両手をぶらっとおろして、松本潤の温かさを感じた。

「なんとか、もたせましたよ。じゃなきゃ、ココにいないでしょ?」
ゆっくり潤くんの二の腕をポンポンと叩いた。


M「そうじゃない。ニノの方だよ」
 潤くんは抱きしめた腕をそっと離して、俺を見つめる。


「ふふ。
 私を誰だと思っているんですか?天然の扱いは慣れてます」
いつものスカした態度で潤くんに返事をする。


M「…でも、二人同時は厳しいでしょ?」
 潤くんの真っ直ぐな目が離してくれない。


(見抜かれてますか…)
「……ぶっちゃけ、泣きそうでした」
潤くんの真っ直ぐな目にはかなわない、なぜか素直な言葉が出る。

M「よしよし。ニノはよく頑張った」
 潤くんが笑いながら頭を撫ぜてくれる。
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