【イケメン戦国】 戦国武将へのサプライズ<R18>
第10章 ~家康´~
信長「先程の囲碁勝負、貴様は俺に負けたのだから、約束通り俺の望みを一つ聞いてもらおうか」
「な、なんでしょう・・・」
口角を上げ、怪しげに微笑む信長に、なおは身構える。
信長「貴様の子を、俺に抱かせろ」
信長が顎で示した先では、まだ4人の武将が言い争いをしている。
信長「口惜しいが、最初は父親である家康に譲る。だがその次は、政宗でも秀吉でも、三成でもなく、この俺だ」
その温かな眼差しに、なおも微笑み、小さく頷く。
信長「少し、いいか?」
骨張った大きな信長の手が、なおに伸ばされる。
帯より少し下、なおの腹部に掌を当て、
信長「大事にしろ」
優しく撫でた。
三成「信長様は何をされているのでしょう」
ふと上座に目を向けると、信長がなおの腹を撫でながら微笑んでいた。
なおは照れたような表情で固まっている。
秀吉「御館様!」
政宗「おい! 俺にも触らせろ!」
家康「いや、駄目だから」
なお争奪戦、3回戦は上座が舞台となる。
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タイミングを見計らい、なおは広間を出た。
酒や食事の匂いが辛く、酔ったような不快感を吐き出すように、何度も深呼吸する。
夜も深まり、廊下の空気はほんの少し肌に冷たい。
気持ちを落ち着かせ、もう一度部屋へ戻ろうとするなおの手を、誰かが突然掴み、引き寄せた。
「わっ!? ・・・光秀さん?」
驚きに跳ね上がった心臓を落ち着けようと、胸に手を当てる。
「脅かさないでくださいっ」
光秀「それはすまなかった」
だがその口振りは悪びれる様子もなく、じりじりとなおとの距離を詰め、
「あっ、あの・・・光秀さん・・・?」
なおの背中が壁にぶつかる。
城には不在だと聞き、後日改めて光秀を訪ねようと思っていたが、
「今帰って来たんですか?」
光秀「ああ。戻る予定は無かったが、お前の懐妊を祝う宴があるときいてな」