【イケメン戦国】 戦国武将へのサプライズ<R18>
第10章 ~家康´~
信長「なんだと・・・」
はっきりと聞こえたが、思わず聞き返す。
家康「ですから、なおのお腹の中に、俺の子が・・・」
信長「聞こえん」
家康「なおの、お腹に、俺の・・・」
信長「近頃耳が遠くなったようだ。まあ今夜はゆっくりして行け。宴の用意をさせている」
家康「・・・はい」
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「信長様、どうだった?」
家康「よかったな、おめでとう、と言っていたような」
「そう言ってもらえて嬉しいな」
にこにこと家康の後をついて歩く。
子を授かった報告に、なおと家康は城に出向いていた。
「あ、政宗!」
政宗「よう、なお。元気だったか?」
なおの頭を撫で、そのまま指で顎をすくうと、
政宗「お前はもっと俺に顔を見せに来い。沢山遊びに来ると約束しただろ?」
間近に迫る政宗の顔から逃げつつ、
「ご、ごめん」
顔を背けると、家康が間に割って入る。
家康「気安く触らないで下さい」
至極嫌そうな表情で政宗に告げる。
政宗「暫く俺がなおの面倒見てやる。なお、料理手伝え。台所行くぞ」
なおを連れて行こうとする政宗に、
家康「料理は遠慮します。それより、なおに何か美味いもの食べさせてやって下さい。体力がつくような、体にいいものを」
政宗「何だお前、どこか悪いのか?」
なおの顔を覗き込む。さりげなく、背中に手を回して。
「あ、 じゃなくて・・・」
家康「つわりがひどいので、食べやすいものをお願いします」
政宗「うんうんそうか、つわりが・・・ つわり!?!?」
意地悪な笑みを浮かべ、家康がなおを引っ手繰る様に取り返す。
家康「宴、楽しみにしてます」
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秀吉「なお」
笑顔で廊下の向こうから近づいて来る。
秀吉「信長様がお呼びだ。囲碁の勝負をすると張り切っておられた。行って差し上げろ」
「あ、うん。 あの、家康・・・」
家康「言っておいで」
手を振り、廊下を曲がったなおが見えなくなると、
秀吉「お前も本当に変わったな、そんな顔するなんて」
家康「顔は変わらないです」
瞬時に真顔に戻り、淡々と返す。