【イケメン戦国】 戦国武将へのサプライズ<R18>
第6章 ~光秀~
光秀は壁にもたれ、腕を組み、なおが来るのを部屋の外で待っていた。
「光秀さん、お待たせしました」
組んでいた腕を解き、やって来たなおに回す。
「み、光秀さんっ、 ここ、お城・・・」
光秀「誰もいない」
抱き締めたのは一瞬で、なおを見つめると、
光秀「お前に見せたいものがある」
なおの背中に手を添え、襖を開く。
「・・・!!」
言葉も出ない程、目にも眩しい白無垢だった。
光秀「お前には色打掛も似合いそうだったが、“花嫁は純白のドレス”と言っていただろう」
「こ、これ・・・ 私・・・?」
目を見開いて固まるなおの前に立つと、光秀は膝をつく。
光秀「私と、結婚してください」
いつもの意地悪な笑みではなかった。
真っ直ぐ向けられる光秀の瞳が、なおの視界を揺らす。
光秀「愛している」
もう、涙で何も見えなかった。
光秀の腕の中、肩を震わせ泣くなおの耳元で、
「紅葉を見に行く前にこうしておけば、行きも帰りも、堂々とお前を俺の馬に乗せられるだろう?」
光秀がいつもの口調で囁いた。
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光秀「秀吉、いるか?」
返事を待たずに部屋に入る。
秀吉「何だよ光秀・・・ なお?お前、その顔どうした?」
目を真っ赤にしたなおに秀吉が慌てて近づく。ややうつむき加減なその顔を下から覗き込み、
秀吉「どうした、光秀に何かされたか? 泣いたのか? 光秀、お前、何した・・・!」
攻め立てる秀吉に、光秀は正面から向き合い、頭を下げた。
光秀「お兄さん」
秀吉「・・・は?」
光秀「なおさんを、私に下さい」
秀吉「・・・どういう・・・意味だ」
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秀吉の部屋を後にすると、なおの手を引き、光秀が台所へと向かう。
「光秀さん、今度は何ですか・・・っ」
光秀「次はお前の母親に挨拶だ」
なおを振り向き、ニヤリと笑った。