【イケメン戦国】 戦国武将へのサプライズ<R18>
第3章 ~信長~
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「私の負けです」
と、私が頭を下げた。
信長様は、私との間に置かれた碁盤をさっと脇へずらすと、そのままごろりと身を横たえる。頭は、私の腿の上。
信長「そういじけるな。自分では気づかないかもしれないが、貴様は少しずつ腕を上げている」
「え、本当ですか?」
思いがけない一言に嬉しくなり、上から信長様の顔を覗き込む。肩からさらりと落ちた私の髪に指を伸ばしながら、
信長「ああ。だが、貴様は一生俺には勝てない」
だってそれは・・・
「信長様より強い人なんて安土にはいないでしょう?私が一生勝てないのも当然・・・」
信長「それだ」
指先でくるくると弄んでいた髪を、そっと耳にかけてくれる。
信長「端から貴様は、俺に勝てるはずがないと高を括っている」
その指が今度は私の膝へと向かい、着物の合わせから入り込むと、肌を直になぞられる。
信長「その時点で貴様は負けている」
「じゃあ、それを改めれば、可能性はありますか!?」
信長「・・・まぁ、ないだろうな」
「もうっ!!」
意地悪な笑みを浮かべる信長様の肩を叩く。
信長「貴様が俺に勝てると思えるものはあるか?」
と、不意に尋ねられた。
信長「囲碁勝負は俺が言い出したものだ。貴様が他で勝負したいというなら、受けて立つ」
私は思考を巡らせる。
腕力では敵うはずがない。知力もまた然り。
裁縫や料理で信長様と勝負するというのも何か違う。
すぐには思いつかず、眉間にシワを寄せ、斜め上へ視線を向けたまま固まってしまう。
小さく噴き出した信長様が、私の眉間に指先で触れる。
信長「面白い顔だな」
ぐりぐりと眉間を指で押す。
「・・・っ 信長様、やめて・・・」
痛い・・・
やめて・・・
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「ん・・・・?」
目を開けると、信長の顔が間近にぼやけて見える。
なおは未だ裸のまま、信長の胸に抱き寄せられていた。
「あの、 私・・・」
信長「暫く眠っていた」
指先でなおの頬をそっと撫で、
信長「どんな夢を見ていた?」
その指でなおの眉間に触れる。
信長「笑ったかと思えば、急にここに皺を寄せ、唸っていたが」
「え・・・」