第2章 キャスト決定!
バカ2人を引き止めることはせず、
作業に取り掛かる。
孤「なにやってるの…?」
掃除機の口を外して、そこに布を当てる。
外れないように輪ゴムをはめて、その上にガムテを貼る。
そら「だってさ、ほら。わたしおばあちゃんっ子だからさ。」
孤「ごめん、いみ、わかんない。」
そら「こーやって吸えば、細かい破片が集まるんだよ。」
掃除機のスイッチを新聞紙の上で切る。
パラパラと、新聞紙の上に落ちていく破片を見て
部員から感嘆の声が上がる。
黒「おばあちゃんっ子すげー」
及「そらちゃん、ただのバカな子じゃないんだー」
そら「及川さん、今なんて?」
わたしの言葉に返事をせずに近くにあった月バリを開く。
ガラスを集めた新聞紙をたたんで、更にガムテでグルグル巻きに。
沢山のビニール袋を抱えた田中と西谷が部室に入ってきて、
1分も経たないうちに先輩と一年生達が入ってくる。
そら「新一年生!」
パッと顔を上げてその顔ぶれを確認する。
ここからなんだ
幕をあげよう
私たちの物語を紡いでいこう