一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第5章 キミのために出来る事全て(東堂尽八*夢)完結
こんな事になるから距離を
置いているというのに
「布施!やっぱり来たな!」
なんでコイツは全てを
無駄にしてくれるんだろう
『東堂…うるさい…』
「なんだと!?
全くオマエという奴は…」
『用がないなら早く行ってよ。
ファンの子集まってきちゃうでしょ」
こんな所見られたら次は
何をされるか言われるかわからない
「ム…用ならあるぞ!これ!
昨日のお茶のお礼だ!」
東堂に渡された包みを開けると
茜色のシュシュ?
「荒北に好みを聞いて用意したんだ!
布施の髪色に
良く映えると思ってな!」
お茶なんて靖友への
差し入れのついでなのに
『いや…お茶のお礼にコレは…』
「お…オレが布施に
何かあげたいと
思っただけだ、気にするな…そうだ!
つ…つけてやろうか?」
珍しく吃りながら少し
照れたような顔で東堂が
私の髪の毛に手をかける
「綺麗な髪だな…
サラサラで気持ちがいい…
ほら…後ろ向いて」
近くなった東堂の香りに顔が赤くなる
ヤバい!髪の毛アップにされたら
耳まで赤くなってるのバレるじゃん!
『いい!自分で出来るし!
それに!今日は
おろしておきたい気分だし!』
慌てて東堂から離れる
「…残念だ。つけているところを
見たかったんだが…」
『また今度ね!とにかくありがとう!』
「うむ。喜んで貰えたなら
良かった!ではそのままそこで
オレの走りを見ておけよ!」
満足そうに笑い東堂が部室に帰っていく
本当にイヤになる
東堂が、じゃない。私が。
東堂からしたらこんな
事大した事じゃないかもしれないのに
その一挙手一投足に心が弾む
自分が本当にイヤになる
東堂を本気で好きになりかけてる
これ以上は本当にマズイ。
気付かれたくない。隠し通さなきゃ。
私は不毛な望みなんか抱かない。