第50章 年下男子はお嫌いデスカ？（二口堅治）完結

「…謝んなし…。
いや、やっぱ謝れ…
店長の隣（ソンナトコ）じゃなくて
…俺の隣でチャント…

…計算スか？
引いたり押したり
押し掛けて来たり…
マジで質悪ぃんだって
……このバカ…」

乗り込んで
姫凪を奪還して
細い身体を抱き締めると

『…会いたかった…
堅治に…逢いたかったの…』

ギュッとしがみついて
俺を見上げて涙ぐむ顔

俺の文句を全て融かして
甘さに変えさせる
やっぱり全ては計算か？

「…！！！
だから！そういう所だって
言ってんだろ！」

『そういう所？』

…まさかな。
これが天然なんだから
敵うわけねぇじゃん。

「なんなんだよ…
大人な店長に惚れ直したんじゃねぇの？
ガキ揶揄ってると
また怪我すんだからな…」

クッソ可愛くて
ムシャクシャしてた事も
どん底に落ち込んで
腐ってた事も
無防備にまた
店長と二人切りになってた事に
文句言ってやろうとか
思ってた事さえも

どうしてくれんの？
マジでどうでも良くなったじゃんかよ。