第50章 年下男子はお嫌いデスカ？（二口堅治）完結

「心折れろっつーの
しぶといなー」

「そんなに簡単に折れるくらいなら
片想いなのに足掻いてないよ」

「おーい！そこの二人！
イチャイチャすんのは早いぞー！
まだ乾杯前だっつの！！」

「うっせ。
お前らとは初動が違ぇんだよ」

メニューの向こう側からのヤジに
悪態をつきつつ笑う自分に
少し驚く

「くっそ！嫌な奴か！！
女子達！騙されんなよ！
二口（アイツ）は悪い奴だからな！」

「その嫌な奴に
しつこく誘ったの誰だよ」

「誰だ！？
………俺だ！」

「バカじゃん」

昨日の事で凹み過ぎて
笑えるなんて思ってなかったし
こんな席で笑うとも思ってなかった

でも俺は今、笑ってて
周りの空気も自然と良くなってる

それは…言わずもがな

「…うん、そっちのが
二口くんらしくて好きだよ
笑ってる顔見れるの嬉しい」

「嫌な奴だけどな」

「そんな事ないってば」

「変な奴」

サクラさん（コノヒト）の
おかげなんだよな…。