第50章 年下男子はお嫌いデスカ？（二口堅治）完結

「二口、サッサと着替えて入れ
サクラちゃんも
残るなら大人しくしなさいね」

「「はーい」」

揃う声がやたら耳に響く

「まだ彼女ってわけじゃなさそうだけど
なんか、イイ感じで妬けちゃうねー」

同僚の声も耳に響く

例えサクラちゃんが
彼女じゃなくても嫌だよ

堅治の隣を私以外が
違和感なく埋めてるのが
辛くて辛くて…でも

「姫凪？
どうしたの？
もしかして体調悪い？」

『平気だよ
昼ごはんあんまり食べてないから
力出ないだけ』

堅治の居るこの空間から
逃げ出すのはもう嫌だ

出そうな涙をグッと堪えて
笑って見せる

逃げないから
キミも避けないで
こっちを見てよ

隣で笑うその子に
笑顔を返さないで

そんな私の気持ちを
察したかのように

「そう？ならいいけど…
ねぇ、サンドイッチ半分ずつ食べない？
堅治くん来たしさ
追加オーダーとか言って
あの子から引き離しちゃおうよ！ね！

すいませーん！
堅治くん！オーダー良い？」

同僚が手を上げる