第50章 年下男子はお嫌いデスカ？（二口堅治）完結

『あ、サクラ…ちゃん
お久しぶり、だね
…じゃあ、またね』

軽く会釈して立ち去ろうとした足が

「えぇ！早い！
最近コーヒー飲みに
来てないですよね？
寄っていきません？
私、もうすぐ上がりなんで
お話したいなー」

冷たい手で止められた

話？なんの？
もしかして堅治の事？
だとしたら…

『ごめん、私あんまり
時間ないんだ』

聞きたくない。

良い事でも
悪い事でも

サクラちゃん（この子）からは
聞きたくないよ

「あ、そうなんですね…
じゃあ一個だけ応えて下さい！
えっと…堅治くんとは
別れたんですか？」

堅治…くん？

サクラちゃんの口から聞こえた
名前呼びに心は乱れる

名前で呼んでるんだ
そういう関係になってきてるの？

『…向こうに聞いてよ
私からは応えたくない』

別れたのか？と聞かれたら
"YES"なのかも知れない
ハッキリ別れようって
言われたわけじゃなくても
あれからお互い
連絡もしてないし
顔も見てないもの…