一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第50章 年下男子はお嫌いデスカ?(二口堅治)完結
店長さんの声に上の空で頷いて
荷物を纏めて席を立つ
涙はかろうじて
睫毛の手前で堪えてるけど
「おい…なんで…」
レジに飛んで来た堅治が
コッソリ耳打つ声に
今にも落ちて止まらなくなりそうで
『…ちょっと体調悪く
なっちゃった、ごめんね』
顔を上げる事も出来ず
小さく声を返す
「え?マジ?
一人で帰せるかよ
ちょっと待ってろ
店長に行って少し抜けさせて貰う
サクラさんも居るし
頼みゃ入ってくれるはずだからさ
とりあえず会計は俺がするから
カウンター座って…」
『良い…の。
一人で…帰れる!
てゆっか、一人にして』
サクラちゃんの名前に
過剰に反応してバンッと
お金を置く
私は放っておいてくれたら良い
だから…頼みごとなんかしないで
仲良く話す姿を想像するだけで
『お釣りは募金箱に入れておいて
ごちそうさまでした』
もう怖いくらい嫉妬が止まらなくなっちゃうの
店から家までは
ほんの数分なのに
その数分も我慢できなくて
涙は頬を濡らしてしまう