一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第50章 年下男子はお嫌いデスカ?(二口堅治)完結
サンドイッチが来る前に
飲み過ぎてしまったコーヒーに
溜息を混ぜて
二人が見えない様に
持って来た本に視線を落とす
早く来て
声を聞かせて
嫉妬心が育ちすぎる前に。
流し込んだコーヒーで
苦くなった胸の中に
「お待たせしました
フルーツはサービスです」
甘い声が流れ込んで来る
「コーヒー飲むの早くないスか?
水のおかわり持って来るから
少々お待ち下さいねー」
仕事モードの堅治に
『あ、どうも…ありがとう』
お客モードで返すけど
胸のモヤモヤと
育ち盛りの嫉妬心は
納得してくれなくて
『(お疲れ様…)』
顔を出した【彼女は私】っていう
気持ちが小さな小さな声になって
溢れていく
キョトンと丸くなる目
シマッタ。
仕事場でこんなの嫌なタイプだったかな?
上手いはぐらかし方も分からず
ただ目を逸らして
何事もなかった様に
また本のページを捲る私の耳に
「(俺が終わるまで居ろよ
一緒に帰ろうぜ?」
堅治の声が届けられる