第50章 年下男子はお嫌いデスカ？（二口堅治）完結

堅治への気持ちが膨らみ切って
今にも弾けてしまいそう

『堅治…』

〈なに？
"好き"とか言ってくれる感じ？〉

見抜かれて恥ずかしいのに

『違う…』

〈え！？マジ？！〉

『大好き…だよ』

止まらないとか
どうかしてるよね

〈…！！
後でマジ覚えてろよ！
あ～！クッソ！
午後の講義頭に入ってくる気しねぇ
…アンタ頭良い？教えてくれる？〉

『一緒に考えるくらいは
もしかしたら出来るかも…』

〈ハハッ！最高！
めっちゃ分かりそうじゃん
…あ、もう時間ねぇや
じゃあまた店でな〉

仕事終わりがこんなに
楽しみになる事なんか
しばらく無いって思ってたのに

『うん、待ってる』

〈ナンパされんなよー〉

『堅治しか見てないから
されても平気』

〈…俺が平気じゃねぇの！〉

ストレート過ぎる想いが声が
幸せで仕方なかった

"後で"って言葉に
浮き上がった気持ちは
そのまま昇華されると
疑わなかった

複雑に絡んでいた
気持ちの矢印に気付くまでは
私より似合う
あの子の気持ちに気付くまでは