一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第50章 年下男子はお嫌いデスカ?(二口堅治)完結
なんでこんな事に
なったんだろう…
ひとりぼっちの部屋で
膝を抱えて
携帯を見つめながら
慌ただしく過ぎた日々を
思い返す
あの日、待ち合わせ場所を
お店にしなかったら、とか
意地を張らないで
素直に甘えられたら、とか
そんな事ばっかり思い浮かぶ
『…ごめん…堅治…』
今更でしかない
声が唇を震わせて
記憶は過去へ私を
連れ戻す
幸せから一気に
引き摺り降ろされた
あの日、あの時間まで。
お昼休み
携帯を開くと
[飯ちゃんと食った?
俺はツレの奢りで
カツ丼食ってるー]
[ツレって男だからな!
腕相撲勝ったから!]
堅治からのLINEが
ディスプレイで光ってる
[腕相撲強いの?]
少し前に来てたメッセージを
慌てて返すと
[今度勝負する?
負けた方が勝った方にキス]
[キスしたいだけデシタ]
ポンポンと入って来る返信
照れるやら浮かれるやらで
もたついてると
『ひゃっ!鳴った!』
今度はLINE電話の着信が
手の平に振動を伝えて来る