一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第49章 煙の向こう側に笑みを(白布賢二郎)
鍵を閉めようとした手を止め
タバコに火を付ける
きれいに片付いたリビング
畳まれた洗濯物
美味そうな匂いに包まれるキッチン
そして
「…風呂…まで、とか。
コレって…そう言う事だよな?
ヤッベ…飯食ってる余裕ねぇんだけど」
ピカピカに磨かれた風呂場に
ケンジロウの期待は膨れ上がる
先に…いや、こうなったら一緒に…
いやいや!一緒に入って止まれるわけねぇし。
ヤッパリ先に入って貰おう
こんだけ部屋磨いて
飯作ってしてたら汗もかいてるだろうし…
なんて、ソワソワしながら
短くなったタバコを揉み消した刹那
ガチャリと玄関のドアの開く音がした
疑いもせずドアに向けた身体に
飛び込んで来たのは
「姫凪、おかえ…」
「賢二郎…!聞いてよ…振られた…!!」
元カノのナナ
シッカリ俺に抱き着いて
グリグリと涙をシャツで拭ってくる
「…はぁ!?ナナ?!
おまえ、なんで!どこから…!!」
頭を引き剥がし怒鳴る