第46章 小さく恋、育つ（宮侑）　生誕記念　完結

「…そのまんまでも可愛エエよ…
姫凪…熱は？
ないけど…可愛エエ声が枯れとるよ」

治っぽくセリフを吐いて

「…とか、言うて貰えると思ったかぁ！
残念やったなぁ！！
お前のお目当ては
サクラと登校してますーー！」

真っ赤に染まった頬を
ぶにぃっっと横に引っ張った

『や、やめ…ぇ！
痛いっ！戻らんくなるっ！』

痛いのは俺の胸やっちゅーねん、アホ。

「戻らんくなったら
俺が嫁に貰ろたるから
安心せぇ」

パッと手を離して頭を撫で

「ほら、苛めたお詫び
どうせあんま食うてへんねやろ？
これやったら食べれるんちゃう？」

コンビニ袋を差し出した

『…あ、ありがとう…』

俯いたまま袋を受け取る
姫凪との間に
少し気まずい空気が流れる
付き合ってたら
姫抱きにして
上がり込むんやけど…

「…あ～…ほな…
俺は、これで…
チャント食いや？」

俺は彼氏ちゃうもんなぁ…