第11章 GAME（仁王雅治）完結

『…切原がこの時間に
来ることは無いですよ？
出直して下さい』

一瞬沈黙したものの
何事もなかったように微笑む

やっぱり気にくわん。
もっと気落ちしてくれなつまらんのぅ
しかもその作り笑顔。ｲﾗｲﾗする…

『まだ何か？』

俺を見上げ不敵に笑っている。
心が全く読めない。

「だから、お前さんに
用はなかて！じゃあの」

悔しさからか少し語尾が荒くなる。
なんだ、あの余裕。
廊下に出れば男子達が
布施を見て騒いどる

「綺麗だ！」だの

「彼氏いるのかな～」だの。

例え男が居らんでも、
お前さんに達にゃ無理じやて…
そんな事を思い、冷ややかに
そいつらを睨んでその場を
後にした。

嵌まらん策にも
布施の事で一杯な頭にも
ｲﾗｲﾗが止まらなかった