一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第10章 ○溢れる想い〜前編〜(海堂薫✣WEBリク作品)完結
「海堂先輩チョットいいっすか?」
姫凪に近づこうとした
俺に越前が声を掛けた
「なんだ?」
「布施は俺に逢いに来たんで
チョッカイ出さないで下さいね」
越前の言葉に目の前が
一瞬暗くなった
「どういう意味だ?」
「そのまんまの意味っす」
あいかわらず生意気な顔
「てめぇ…姫凪に何した!」
越前のジャージの襟を掴む
「さぁ?本人に聞いたらどうっすか?」
越前が不敵に笑った
「あんだとコラ…」
『ちょっと!何やってるの!?
喧嘩はだめだよ!』
越前に詰め寄る俺の腕を
姫凪が掴んだ
「姫凪…」
俺は越前から手を放す
「別に何でもない。
行こう布施」
越前が姫凪の手を握った
頭に一気に血が上った
「!?おいコラ!放せ!」
俺は思わず越前の腕を掴む
「なんスか?」
「その手放せ。キサマ何のつもりだ」
思い切り睨むも越前は
平気な顔で俺を見上げてる
「先輩こそ布施の何?
ただの幼馴染なんでしょ?」
「キサマには関係ねぇ姫凪に触るな」
「へぇ?なんで?チャント説明してよね」
こいつ俺の気持ちを
知っててわざと?
気にいらねぇ…
「説明出来ないんだ?」
『ちょっと二人とも…どうしたの?』
「布施はちょっと
黙ってて?そろそろ俺も
いい人すんの限界なんだよね」
越前が姫凪を見つめた
まさか…こいつも
姫凪が好きなのか?
「キサマ…まさか…」
「だったら?」
「姫凪に手を出すな」
「だから何で?
そろそろハッキリさせてよ
でないと…」
「させねぇ!姫凪
はわたさねぇぞ!」
『薫ちゃん??あの…それって?』
言ってしまった後
姫凪の声で我に返った
「言えたじゃん、じゃ
後は二人で勝手にやってよ」
越前が姫凪の
手を放し去っていった
気まずい空気が流れる