一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第10章 ○溢れる想い〜前編〜(海堂薫✣WEBリク作品)完結
『あ…あるわよ!悪い!?』
「なに開きなおってんの?
ちぇ。さっさと言っちゃえば?」
『そんな簡単にはいかないのよ!
薫ちゃんにとって私はただの
幼馴染なんだもん…』
「へぇ…そう思うんだ…」
『え?どういう意味?』
「なんでもない…とにかく!
いつまでも愚痴に付き合わされる
俺の身にもなってよね」
『うぅ…ごめん…だって
リョーマが一番
話しやすいんだもん…』
「あっそ…まぁ、もうしばらくは
付き合うけどね」
『やった♪さんきゅ〜❤︎』
リョーマに抱きつく
「…ったく。人の気も知らないで…」
『なんか言った?』
「別に…じゃ、練習するから」
リョーマは私の腕を解いて
コートに入っていった
いつもと少し感じの違う
リョーマが気になりつつも
私は薫ちゃんがランニングから
帰ってくるのを待った
薫ちゃんがランニングから
帰ってきた
『おかえり~🎶』
薫ちゃんの腰に抱きつき
『凄い汗だねぇ…はい、タオル』
タオルを手渡す
「あぁ…悪い…」
薫ちゃんは私の渡したタオルで汗を拭く
少しでも薫ちゃんの
役に立てた気がして嬉しかった
「なんだ~海堂~えらく
機嫌がいいじゃねぇか」
あちゃ…この声は…
「文句あんのか 桃城」
「布施を独り占めしちゃ
いけねーな いけねーよ」
桃ちゃん先輩だ…
薫ちゃんの同級生でライバルで
いつも何かと張り合ってる
桃ちゃん先輩が割り込んでくると
「うっせぇ。してねぇよ」
と、いつも凄く不機嫌になって
どっかいっちゃうんだよね
「あ~ぁ行っちまった~
からかいがいのないやつだぜ」
『桃ちゃん先輩…』
恨めしそうに見ると
「悪かった…そんな睨むなって」
桃ちゃん先輩が私の頭をなでる
いい人なんだけど…今は凄く恨みます
『もう…薫ちゃんを
イヂメないでくだいね~』
私はもう一度
桃ちゃん先輩を軽く睨む
「ちぇ。マムシなんかの
どこが良いのかね~」
桃ちゃん先輩が呟きを
無視して薫ちゃんのあとを追った