一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第10章 ○溢れる想い〜前編〜(海堂薫✣WEBリク作品)完結
『菊丸先輩♪これ約束してた
クッキーで~す♪』
俺から離れ次は菊丸先輩に飛びつく
「やったね♪姫凪ちゃん!
イイ子いい子❤︎」
菊丸先輩に頭をなでられて
得意気に笑う姫凪
なんて顔で笑うんだ
そんな顔俺以外の男に見せるな…
そう思ってしまう
嫉妬深い自分に嫌気が差した
「チーッス」
『あ~♪リョーマ~』
越前が着替えを済ませ
グラウンドに出てきた
姫凪は俺の横を通り過ぎ
越前の所へ走っていく
「クスッ。また越前に獲られちゃったね」
「ちぇ~っ姫凪ちゃんは
オチビ贔屓だからにゃ~!
残念無念 マタ来週~」
ぼやく先輩たちを尻目に
姫凪と越前は何か楽しそうに
話している。いつ見てもイラつく光景だ
「じゃぁな、姫凪」
姫凪の頭を軽くなで
俺はランニングに出た
『薫ちゃん無理しないでね♪』
「だからチャン付はよせ…」
『はいはい。わかった~
いってらっしゃ〜い!薫先輩❤︎』
姫凪が俺に手を振る
走り去る俺の背中に部員たちと
笑いあう声が刺さる
喉まで出掛かってた言葉をマタ飲み込む
言える訳がない
”俺以外の男と仲良くすんな”
なんて…
あんなに楽しそうに笑う姫凪の
笑顔を奪うようなことは俺には言えない
俺はあいつにとって
ただの幼馴染なんだから