一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第8章 運び屋とハチ公(黒田雪成✣夢)完結
と言ったもののどーする?
結構ヒドイこと言ったよなー…
あのバカの事だからオレの事やめて
また他のヤツ好き好き言い出したりも
存分にありえる話だし
LINEで呼びだそうか直で会いに行くか
考えてもナカナカ纏まらないまま
時間だけが過ぎていく
部活が終わる頃には
当たりは暗くなってて
呼び出すには遅過ぎる
とりあえず電話で謝ろうかと
部室を出ると
『ゆ…ユキちゃん!!話があります』
イキナリ制服の裾がグィっと引かれた
「うわっ!イキナリ出てくんな!
お化け屋敷の仕掛けか!化け猫!」
急に現れた布施に
動揺が隠せないオレと
『だってー!部活中はユキちゃんと
電話繋がんないんだもーん!
メチャ待ってたんだから!褒めてよー』
驚くほどいつ通りな布施
「ハァ?声掛けに来いや!
1人でウロウロして
変な奴に連れてかれたらどーすんだよ!
もっと頭使えこのボケ頭!」
つられてオレもつい
いつもの調子になる
『…だって…そんな事より
怖かったんだもん…
ユキちゃんがモウ話して
くれなくなったら…とか
考えて…たら、怖くて声なんか
掛けられなかったんだもん…』
よく見ると布施の目は真っ赤で身体も
モウ夏になるというのに震えてる
「どんだけ、泣いたら
ンな不細工な顔なんだよ!」
罪悪感と同時に湧き上がる
それとは別の感情
今まではひっついてくるのが当たり前で
考えた事もなかった
離したくないなんて。
『ひどっ!!誰のせいだと
思ってんの!?』
「オレのせいだろ?知ってンよ?」
『そうだよ…ユキちゃんが
悪いんだから…』
「おぅ…分かってるって…
だからさ…」
布施の腕を引き寄せて囁く
「オマエがもうイイって
言うまで守ってやるよ」
『…ん?ユキちゃん?今、なんて?』
「聞こえてなかったのか?
守ってやるって言ったんだよ」
『…ユキちゃん?もっかい…』
「だから守るってんだろーが」
『もっと…もっと…もっとぉ…』
「シツコイぞ!何回言わせんだ!」
布施のデコを思いっきりひっぱたく
【いだっ!】と色気のない声を出して
ギュっと瞑った目から
ポロポロと涙が落ちる