一夜の幻【夢専用✣ハイキュー!!✣弱ペダ✣テニプリ】
第7章 約束(越前リョーマ*夢)完結
「おチビー!こっちこっち!」
昼休み菊丸先輩に呼び出された
「あのさ、日曜日姫凪ちゃんを
映画に誘ったら、おチビも行くならって
言うんだよね。だからさ…
当日ドタキャンしてくんない?」
「小細工しすぎ…」
つい本音が口をつく
「解ってるよ~そのくらい
でも2人きりになりたいし…俺は
本気だから。手に入れるためなら
カッコ悪くてもいいって思ってる」
先輩があんまり真剣な顔して
言うもんだから、ムッとする反面
ストレートに自分の気持ちを言える
先輩を羨ましく思った
俺に出来ない事をあっさりやってのける
同じく真っ直ぐな姫凪に
似合ってる気さえしてしまった
「…解りました。じゃ、これで」
断る気力さえなくなって
ため息交じりで教室に戻ると
『リョーマ~おかえり~☆』
姫凪が俺の腕に絡みつく
「いいな~越前~」「羨まし~」
周りに居た男子がニヤニヤしながら
俺らを冷やかす
「姫凪来て。」
『?なぁに?』
姫凪を廊下に連れ出し
「あのさ、前に言ったよね?人前で
ベタベタしないでって。」
きつい口調で言う
『あ…ごめん。つい…』
別に姫凪は悪くない
俺の機嫌が悪いだけ…
ただの八つ当たり
なのに姫凪はションボリと
肩を落として俯く
「もういい。気をつけてよね。
それより…
日曜の事だけど…」
『あぁ、リョーマも一緒なんだよね♪
姫凪お弁当作っていくね☆』
「ん…わかった。
じゃぁ、日曜日。」
『楽しみだね♪映画☆』
姫凪の笑顔に胸が詰まる
破るのを前提にした約束が
こんなに辛いなんて
きっと今迄で一番傷つける
嫌われたくなかったハズなのに
結局俺は姫凪を裏切る事しか
出来ないんだ…
全部消えて無くなればいい
明日の約束も
先輩とした約束も
昔交わした、あの約束さえも…