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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第8章 tragic love①


松岡「誕生日パーティー?」


「うん…長瀬店長に言われて…」


久し振りの休日。
俺は松岡さんに夕食に誘われ、彼の家までやって来た。


俺はあまり気が乗らないその誘いを松岡さんにどうしても相談したくて、美味しい海鮮丼を食べながら彼に相談した。


松岡「うーん…」


お酒を一口飲みながら、松岡さんは首をひねった。


松岡「店長も一緒なら大丈夫なんじゃないか?」


「………そう、だけど…」


期待とは違う答えに俺は唇を尖らせた。


………本当は行くなって…言って欲しい。
仕事以外で他の男と話すなって…言って欲しい。


松岡「嫌なのか?」


「………あの店長…何か…苦手で…」


松岡「………」


「何か…生理的にちょっと…。だから一緒に入れるのかなって…」


………お願い。
行かなくていいって言ってよ松岡さん…。
俺…行くのが怖いんだよ…。


松岡「あのな翔」


松岡さんが箸を置き、真面目な顔で俺を見つめた。


松岡「お前はまだ子供だから分からないかもしれないが…それが仕事なんだよ。嫌な相手なんて星の数程居るんだ。でもそんな相手とだって仕事しなきゃならない。ましてや店長ならな。それが大人の世界なんだよ」


「………」


松岡「嫌だからやりたくないとか楽しいからやりたいとか、それは仕事じゃ通用しないんだぞ?」


「………そんな事…分かってるよ…」


そんなんじゃない。
何で分かってくれないの…。


松岡「分かってるなら行かないと仕方無いだろ?何で俺に聞くんだ」


「………」


伝えたいのに伝わらなくて…俺はいつの間にか涙を流してしまっていた。


松岡「泣くなよ。全く…まだ子供だな」


「どうせ子供だよ!」


俺は箸をテーブルに叩き付け、立ち上がった。


「行くよ!行けばいいんだろ!?もういいよ!俺が悪いんだろこんなどうでもいい話して…!」


悲しみのあまり頭に血が上ってしまった。


松岡「誰もそんな事言ってないだろ」


「言ってないよ!何も言ってくれないよ松岡さんは!!この間だって…」


松岡「………」


「俺の事何とも思ってないならそう言ってよ!言わなきゃ分からないんだよどうせ俺は子供なんだから!!」


松岡「翔!」


そのままの勢いで…俺は松岡さんの部屋を出て行ってしまった。
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