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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第8章 tragic love①


ー翔sideー


「もう…来るならそう言ってくれれば良いのに」


松岡「驚かそうと思ってな」


「何か恥ずかしくて集中出来なかった…」


松岡「こら。ちゃんと集中しなさいな」


笑いながら松岡さんが俺の頭を小突く振りをする。


「だって…」


深夜の繁華街。
まだ人気の多いこの通りを俺達は並んで歩きながら帰路に着いていた。


松岡さんに見られてたら集中出来ないもん…ドキドキして。


松岡さんの事…好きだって気付いてからは変に意識して緊張しちゃう。
今でもドキドキが止まらない。


松岡「でも頑張ってたな。俺が心配する程の事でも無かったな」


「…ありがと…嬉しかった」


松岡「そうか」


そう言うと松岡さんは手を伸ばし俺の手を握ってくる。
当たり前の様に手を繋いだまま俺達は歩いた。


どうしよう…ドキドキが止まらない。


松岡さん…。
俺…好きが止まらないよ。


松岡「翔頑張ったからな。初出勤祝いでもするか?でも今飲み屋しか開いて無いしなー…」


「………して…?」


松岡「ん?どうした」


松岡さんが立ち止まり、俺の方を見つめる。


「………キス…して?お祝い…」


松岡「………」


勇気を振り絞った。


「松岡さん…松岡さんが好き…大好きです…だから…キス…して…」


松岡さんの顔が見れない。


告白…してしまった。
どうしよう…。松岡さん何も言わない。


「わっ…!」


次の瞬間、俺は松岡さんの腕の中にいた。


深夜にも関わらず人通りの多い通りの中、俺達は抱き合っていた。


松岡さんの匂い…。


松岡「翔。顔上げろ」


「………」


緊張しながら顔を上げると、真剣な表情の松岡さんの顔が近付いて来る。


う、わ…格好いい…。


俺は思わずそのルックスに見とれてしまった。


松岡「目閉じろよ」


「え?あ、ご、ごめんなさ…」


松岡「ふふっ、面白いなお前」


そう言うとおでこに柔らかい感触。


「え…」


松岡「ありがとな翔」


ぽんぽんと頭を撫でられ、再び手を繋いで歩き出した。


拍子抜けしてしまった俺を気にする事無く、松岡さんは俺を引いて歩き出した。


松岡さん…ありがとなってどういう意味なの…?
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