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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第8章 tragic love①


「うわ…美味しそう…」


テーブルに並べられたステーキ、スープ、サラダを見て俺は溜め息が出た。


松岡「適当だから。遠慮なく食えよ」


「うん。頂きます」


俺は手を合わせてステーキを一口頬張る。


「………美味しい…」


松岡「そうか。良かった」


塩コショウであっさりとした味付けのステーキに、添えられたソースが絶品だった。


「こんな美味しいの…初めて…」


松岡「大した事ねぇよ」


俺は暫く夢中でステーキを口に運んだ。
松岡さんはそんな俺をニコニコと見つめていた。


「松岡さん…」


半分程食べた所で、俺は手を休めた。


松岡「ん?」


「………ありがとう…ございます」


松岡「どうした」


「こんなに…よくしてもらって…」


松岡「気にするなって言ってるだろ?」


「でも…こんなにしてもらって…俺何も返せなくて…」


松岡「そう思うならこれから仕事頑張れ。客引きなんて二度とするなよ。早くお金貯めて妹さんの病気を治してやれ」


「………うん」


松岡「お前ならやれる。でもしんどい時はいつでも言ってこい」


「はい」


松岡「ほら冷めるぞ」


「うん」


俺は止めていた手をまた動かし始めた。


松岡さん…。
もう駄目だ俺…。
彼女が居たってもう止められない。
松岡さんが…好きだよ…。


仕事…頑張ろう。
松岡さんが俺の為にここまでしてくれたんだ。
舞の為に…松岡さんの為に…辛くても頑張ろう。


俺は心の中で誓った。
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