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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第8章 tragic love①


「広い家…。お邪魔します」


松岡「どうぞ」


買い物の後、俺は松岡さんに連れられ彼の自宅にやって来た。


広い綺麗なマンションの一室。
俺はキョロキョロしながら松岡さんに着いて部屋に上がった。


松岡「何作るかなー翔何食べたい?」


スーツの上着を脱ぎ、シャツの袖を捲りながら松岡さんがこちらを見た。


「………」


松岡「ん?」


「………格好いい…」


松岡「ははっ。ありがとな。質問と答えが違うけど」


笑いながら俺の頭を撫でて彼はキッチンへと行ってしまった。


「心の声出ちゃった…」


俺はぺしぺしと頬を叩いてキッチンへと向かった。


松岡「翔は成長期だからな…肉あったか…お、あった♪」


松岡さんが冷蔵庫から取り出したのは2枚の高そうな牛肉。


松岡「ステーキと…野菜スープだな。翔、それで良いか?」


「あ、うん…俺…手伝うよ」


松岡「良いよ。俺からの就職祝いだ。向こうで座って待ってて良いぞ」


「うん、分かった」


俺はリビングに行きソファーに座って松岡さんの後ろ姿を見た。


リズムの良い包丁の男。
料理をする彼の後ろ姿。
俺はその姿に見とれていた。


彼から目が話せない。
一緒に居ると…楽しくて…癒されて…ドキドキして…。
これって…恋?
まだ逢うの2回目なのに…。
どうしてこんなに惹かれるんだろう。


気持ちを落ち着かせようと部屋を見回した。


黒がベースの落ち着いた部屋。
男らしい松岡さんぽい部屋だなと思った。


すると…ちらほらと目に入る女の影。

ペアで並べられたカップやグラス。
女性向けのファッション誌。


彼女…居るんだ。


当たり前だよな。男の俺から見ても格好いいし…稼ぎも良くて良いマンションに住んでて…料理も上手。
女が放っとかない。


俺の心の奥が…チクリと傷んだ。


松岡「翔ごめん。サラダ作るから手伝ってくれるか」


松岡さんが料理しながら声を掛ける。


「あ…はい」


俺はモヤモヤした気持ちを振り払い、キッチンへと戻った。
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