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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第8章 tragic love①


ー翔sideー


「ホスト…クラブ…」


松岡「そう。ただしボーイだけだ。飲み物用意したりとか…まぁ雑用だな」


「………うん」


松岡「先ずは日給3万からスタートだけど…お前の頑張り次第で昇給はあるから」


翌日の夕方。
松岡さんと逢った俺は仕事用の服を買ってやると言われて彼に連れられこのお店にやって来た。


「………ねぇ松岡さん」


松岡「どうした」


「ここ…目茶苦茶高いんだけど…」


お店の入口を指差すと…そこには英語で書かれたお店のロゴと名前。


「………ここって…ラルフローレンだよね。俺でも分かる」


試着したスーツのタグには…ケタ違いの数字が刻印してある。


松岡「ホストクラブで安物のスーツ買ったら馬鹿にされるだろ。お前はホストじゃないとはいえ競争の世界だからな」


「でも俺…」


松岡「気にすんな。俺からのプレゼントだ」


「は!?」


松岡「お前の仕事に首突っ込んだのは俺だ。俺が面倒見る。気にすんな。甘えろ」


「で、でもこんな大金…」


松岡「自慢じゃないが仕事でそこそこ稼いでるから平気だ」


「………」


俺の戸惑いとは逆に、松岡さんはそこでスーツを3着、ネクタイとシャツを5着も買ってくれた。
………目眩がする程の金額。


松岡「んーと…揃えるのはそれ位かな…」


店を出て、松岡さんは他の店をキョロキョロする。


「………松岡さん…」


松岡「ん?」


「………ありがと…」


松岡「気にすんな。これから頑張れよ」


優しく微笑み、松岡さんは俺の頭を撫でる。


………まただ。
胸がギュッと押し潰されそうな…そんな感覚。
何でだろう。彼といると胸がくるしい。


松岡「翔。腹減ったか?」


「………え?」


松岡「行こうか」


「あっ…」


松岡さんが俺の手を握り、歩き出した。


その大きくて男前な彼の横顔を見つめながら、俺は彼に着いて行った。
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