第24章 番外編『大切な妹』
増田「それじゃ…今日は本当にありがとうございました。後日必ず千葉にご挨拶に伺いますので」
雅紀「待ってるよ。うちの家族も君に逢いたがってるから」
増田「はい」
舞「お兄ちゃんもまー君もありがとう。」
「うん。気を付けてね」
2人と別れた後、俺達はタクシーでホテルへと戻った。
部屋に入ると俺は上着を脱ぎ捨ててベッドに腰掛けた。
雅紀「翔。大丈夫?」
「………」
雅紀「翔」
「………やっぱり東京は…嫌いだ」
雅紀「………」
雅紀が静かに隣に腰掛ける。
「自分が…どんな事してたか思い知らされる。昔の客とこんな簡単に会うなんて…」
雅紀「偶然だろ?」
「毎日沢山の客を取ってた…。後悔はしてないけど…でも…昔の事がこんなにも逃れられないなんて…。何人と寝たかも分からない…昔の事…」
雅紀「翔もういいから」
「雅紀に…申し訳なくて…俺…」
その先は言えなかった。
雅紀の唇が…俺に重なってきたから。
そのまま…ゆっくりと押し倒された。