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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第16章 Forever Love


ー雅紀sideー


「翔…泣かないで…」


隣で泣き続ける翔の隣に俺は座っていた。


愛する人がこんなに泣いてるのに…抱き締める事が出来ない。


少年「お兄ちゃんこの人誰なの?」


「ん?俺の恋人だよ。いや…奥さん」


少年「この人男だよ」


「でも俺の奥さんなんだ。とても大切な人」


少年「ふーん…」





俺がこんな状態になってはや1ヶ月。
最初はあまりよく覚えていなかった。


気がついたら俺は道路に立ってて。目の前には血だらけのおれが寝てて。あの男と一緒に。
その内救急車が来て俺を乗せて行った。
翔も一緒に。


ああ…翔は無事だったんだなと思ったけど…翔はおろか、他の誰に声を掛けても気付いてくれない。


翔はずっと泣いていて…。


そしてこの病院で、こんな状態の俺を見て…悟ってしまった。
俺は…死んだのだと。


隣に居るこの子はここに来た日の夜に知り合った。


聞くと…病気で亡くなったらしい。
こんな小さくても死を悟れるんだと。

でも…ひとつ疑問があった。


目の前の俺の身体は…まだ何とか生きてる。
死んではいない。
でもこの子は…もうこの世には居ない人間。いわゆる幽霊。
じゃあ…俺は…何?
幽霊じゃないの?


「あの、さ…えーっと…ゆうた君」


ゆうた「なぁに?」


「俺って…死んでるのかな。生きてるのかな」


ゆうた「まだ死んでないよ」


「そう、なの…?」


ゆうた「死神のお兄ちゃんがね、迎えに来てくれるの」


「し、にがみ…?」


死神って…あの死神?
大きな鎌をもった黒いローブ着た骸骨の…。


ゆうた「あ、来たよ」


病室の入口に向かってゆうた君が手を振る。


「………」


男「おめでとうございます。お迎えに上がりました」


「………は?」


目の前には…黒い帽子に黒いスーツ、白い蝶ネクタイを身に纏った小柄な垂れ目の男が微笑みながら俺を見つめていた。
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