• テキストサイズ

Starlight Kiss【気象系BL小説】

第16章 Forever Love


看護師「はい、終わりましたよ」


舞「すみません。ありがとうございます」


看護師「傷深いんですから。もう立っちゃ駄目ですよ」


「………はい」


ガーゼと包帯を変えてもらい、舞に車椅子を押してもらいながら病室に戻る。


「あ…」


舞「おばちゃん」


雅紀母「良かった。居ないから雅紀の病室まで行ってたのよ」


舞「お兄ちゃん立っちゃってちょっと傷開いたから手当てしてもらってたの」


雅紀母「そうなの。もう大丈夫?」


「………はい」


雅紀母「翔くん。貴方が無茶しちゃ駄目よ。雅紀が起きた時に私が怒られるわ」


舞「だよね」


務めて明るく振る舞う2人が…俺は羨ましかった。
俺には…出来ない。


「………出逢わなければ良かった…」


雅紀母「………」


舞「………お兄ちゃん。駄目だよ」


「こんな事になるなら…雅紀と一緒にならなければ良かった。俺のせいで…俺が…俺が雅紀を巻き込んだからこんな…俺が死ねば良かったのに…」


雅紀母「翔くん!」


パン、と病室に肌がぶつかる音がした。
頬に響く衝撃。


「………」


雅紀母「二度とそんな事言うんじゃないわよ!」


初めて見る…烈火の如く怒った顔。


雅紀母「翔くん。本当に心からそれを思ってるんだったらもう二度と雅紀の病室に来ないで。うちとは縁を切らせてもらうわよ」


「………お義母さん…」


雅紀母「あの子は…自分から望んで貴方と一緒になったのよ。貴方を守ってあんな事になったのも…後悔してない筈よ。もし貴方の身に何か起こったのなら死ぬ程後悔してた筈よ。貴方を守れなかった事。言わなくても分かってる筈よ。なのに一緒になるべきじゃ無かったなんて…雅紀が聞いたらどう思うの?貴方は…雅紀が命を懸けても守りたいってそう思った相手なの。愛する人をあの子は身を呈して守ったの。私はそんなあの子を誇りに思ってるわ。だから…辛くてもそんな事言わないで!胸を張りなさい!」


「おか…さ…」


雅紀母「無事で良かったのよ。貴方は…ね」


お義母さんが…正面から俺を抱き締めてくれた。


「お義母さん…おか…さっっ…!」


泣きながら…俺もお義母さんの背中に手を回した。
/ 302ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp