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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第14章 15年前の真実


久し振りに学校へ行っても…俺の存在は浮きまくっていて。


気を使って話し掛けてくるクラスメートにも心を許す事が出来ずにいた。


それに…父さんの事が気になって…授業なんて身に入らない。


俺は勝手に早退して…舞を保育園に迎えに行った。










「え…?」


保育士「1時間位前ですかね。お父さんが見えられて…舞ちゃん一緒に帰りましたよ」


「………」


保育士「どうかされました?」


「あ、いえ…。大丈夫です。失礼します…」


俺は…幼稚園の門をくぐり抜け、走って家に向かった。


………いやな予感がする…。
舞…。舞…!!


「はぁっ…はぁっ…」


家にたどり着くと…家の前には見知らぬ車が1台…止まっていた。


「舞…舞!」


俺はそのままの勢いで家に入っていった。





男「ほら…舞ちゃん大人しくして?」


舞「やぁ!にいちゃ…」


「舞!!」


リビングに入ると…舞はソファーの上で知らないおじさんの膝の上に座らされていた。


「舞に何してんだ!!」


舞「にいちゃ!」


急いで駆け寄り、男の膝の上から舞を引ったくった。


男「おいおい何してんだ」


「それはこっちの台詞だよ!妹に触んな!」


男「はぁ?」


翔父「翔何してくれてんだ」


奥のキッチンから父さんが出て来る。


「何してんじゃないよ!俺だけならまだしも…舞にまで手出すなんて!まだ2歳だぞ!!」


舞を庇う様に抱き抱えながら俺はリビングで怒鳴り散らした。


翔父「………」


「舞には…舞には手出さないと思ってたのに!!」


翔父「………うるせぇな…舞返せよ。おい舞。おいで」


舞「や!」


舞は俺からしがみついて離れない。


翔父「来いよこら!!」


怒鳴りながら近付いて来る父さんの目は…完全にラリってる。
もうこの人は…父じゃない。


「来るな…」


翔父「早く渡せ」


「来るなぁ!」


俺はそのままキッチンへ駆け込み、立て掛けていた包丁を手に取った。


翔父「おい。何やってんだ」


「出て行け…早く出て行けよ!」


翔父「………」


男「櫻井さんもう良いよ今日は。帰ろう」


男性が肩に手をかけるとようやく諦めた様な表情を見せる。


翔父「覚えておけよ。また来る」


そしてそのまま…家を出て行った。
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