第14章 15年前の真実
男1「いやー良かったよ。私は素人は初めてだったけど…癖になりそうだよ」
翔父「ありがとございます」
男2「翔くん。おじさん君の事気に入っちゃった。また買わせてね」
男3「バージンがいいんじゃなったの?」
男2「翔くんは特別だよ」
男1「じゃあ…これはい。1人2万だから…3人で6万ね」
翔父「はい。確かに…。ありがとうございます」
「………」
床に倒れたまま、ぼんやりと見つめると…1人が父さんにお金を渡していた。
それを父さんは…笑顔で受け取っていた。
父さんは玄関まで3人を見送った。
翔父「はーぁ。翔お疲れ。早く風呂入って来い。3人もジジィの相手して疲れたろ」
「………父さん…」
翔父「ほら。これお前の取り分だ」
懐から1000円札を5枚…横になったままの俺の横に投げ捨てられた。
「父さん…どうして…」
翔父「あ?」
「何で…何でこんな事…」
ゆっくりと起き上がりながら…俺は父さんを見上げた。
翔父「何でって…金がいるだろ?」
「お金って…でも…これって売春…」
翔父「いやー飲み屋でさ、意気投合したんだよ。そしたらそういう話になったんだ。だから言ったんだよ。うちの息子はどうですかって」
楽しそうに笑いながら…父さんは俺を見つめる。
翔父「これからもよろしくな翔。お前が頑張って稼いでくれたら働かなくて済みそうだ」
「………もうこんな事…したくないよ…」
翔父「は?」
「父さんどうして…?こんなの…俺の知ってる父さんじゃない…」
翔父「うるさい!!」
「げほっ…!」
俺のみぞおちに…父さんの蹴りがヒットする。
翔父「黙れよ…何様だお前」
「と、さ…」
翔父「父さん?笑わせんな。もう二度と父さんなんて呼ぶな。俺の子供は…舞だけだ」
「………」
翔父「これからもここに住みたいなら稼げよ。嫌なら出て行け。分かったか」
初めて見る父さんの冷たい瞳に…俺は脅えて言葉を失った。
翔父「おやすみ翔。また明日な。ここくせぇからちゃんと片付けとくんだぞ」
そのまま父さんは…リビングを出て行ってしまった。
「っっ…ふっ…」
リビングの真ん中で…裸の俺は…ただただ、泣き崩れるしかなかった。