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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第11章 別離


「じゃあ行って来る」


翔「行ってらっしゃい」


朝食を食べ終えた俺はそのまま会社へと向かう。
翔がそのまま玄関まで見送ってくれた。


翔「気を付けてね」


「ああ」


翔「………」


「………帰るなよ」


翔「………暫く居るって言ったでしょ?」


「………そうだな」


そしてそのまま翔を引き寄せ、キスをした。
翔も…静かに目を閉じる。


「愛してる」


翔「うん」


優しい微笑みを浮かべる翔。


そのまま俺は…仕事へと向かった。










その日はあまり仕事に集中出来ず、散々たるものだった。
翔…。
俺とやり直すつもりなのか…。
それとも遊んでるだけなのか…。
答えが見えない。


「………くん。松岡くん」


「あ、はい!」


ハッと我に返ると目の前に部長が立っていた。


部長「どうしたんだ珍しい。君がボーッとしてるなんて」


「あ、いや…すみません」


部長「いやいや大丈夫。それより…そろそろ君に内示が出そうなんだ」


部長が笑いながら俺の肩を叩いた。


「内示ですか?」


部長「ああ。君が希望していたシカゴ支社。支社長の空きが出たんで君を推薦した」


「………シカゴ…」


部長「受理されればシカゴ支社長だ。祈っておきたまえ」


「………はい」


部長「はははっ。嬉しくて声も出ないか。まぁいい。数週間以内に辞令が下りるからな」


「分かりました」


部長が去った後、後輩達がワラワラ集まって来る。


後輩1「松岡先輩凄い!」


後輩2「シカゴ支社の支社長なんて…大出世ですね!」


「ん?ああ…そうだな。まぁ、まだ決まった訳じゃないから」


後輩3「松岡さんに決まってますよ!」


「分かんねぇって。落ち着け」


はやし立てる後輩達から逃げる様に俺は行きたくもないトイレに向かった。
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