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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第11章 別離


ー松岡sideー


目を覚ますと、隣に温かい感触。
見るとまだ翔はスヤスヤと寝息を立てていた。


その愛らしい寝顔をジッと見つめる。
その寝顔はあの頃とまるで変わらなくて。
でも…少し大人になった様な気もする。


………何で…抱かなかったんだろう。
翔は何も抵抗しなかったのに。
この目、唇、肌。
全て俺が望んだ筈なのに…。


そっとそのさらさらの髪を撫でるとぴくりと動く。
そしてその瞼がゆっくりと開いた。


翔「ん…おはよ…」


「おはよ」


翔「今何時…?」


「もうすぐ7時」


翔「そっか…じゃあご飯作るよ」


「え、マジ?」


翔「泊めてくれたお礼」


「作れんの?」


翔「昌宏さんには到底及ばないよ。簡単なのしか出来ないけど。あ、シャツ借りるね」


ベッドを降り、当たり前の様に引き出しから俺の部屋着を出した。


翔「場所変わってないね…あ、まだあったんだその服」


付き合ってた頃から翔のお気に入りでよく着ていた服。


捨てられなかったんだよ…。
心の中で呟いた。


「ぶかぶかだな相変わらず」


翔「そのぶかぶか加減が調度いいんだよ」


そして翔は俺に微笑みかけながら寝室を出て行った。


あの頃に戻った様な…。
何の不安も無く愛し合ってた頃に戻ったそんな気がする。


そんな気持ちに浸りながら俺は着替えて翔の後を追った。
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