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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第9章 tragic love②


坂本「じゃあ櫻井。3年間お疲れ様」


「ありがとうございます」


坂本「じゃあ乾杯」


ホスト「乾杯ー♪」


閉店後のホストクラブ。
俺の勤務最終日、そこで送迎会をしてくれた。


お酒の飲めない俺は…暫くすると外の空気を吸いに入口に出た。


「さむ…」


明日から…俺は男娼専門の娼館で働く。
男とセックスして…金を稼ぐ。
坂本店長は最初は反対してたけど…受け入れてくれた。無理だったら戻って来いとまで行ってくれた。
昌宏さんと別れて…何とかここまで立ち直れたのは店長のお陰だ。感謝してる。


昌宏さん…。
………彼が…この事を知ったら…どうなるんだろう。


「………駄目だ…考えちゃ」


和「櫻井先輩どうしたんすか?」


「ん?ちょっと外の空気に当たりたくなっちゃって」


和「風邪引きますよ」


「大丈夫。それにお前も風邪引くよ」


最近入ってきたボーイの二宮和也。
俺より年下のこの子を何かと世話を焼いていたら懐かれてしまった。


和「ふふっ、どーぞ」


笑顔で温かいココアを差し出される。


「あ、ありがとう」


2人で星空を眺めながらココアを飲んだ。


和「………一緒に着いて行きたいな。櫻井先輩の新しいお店」


「何言ってんだ。駄目だよ」


和「………櫻井先輩が居ないと…俺どうしていいか分かんないですもん」


「………」


俺は手を伸ばし、二宮の頭を撫でる。


「お前には話しただろ。俺が行く所は娼館。男に抱かれて金稼ぐ場所。半端な覚悟じゃやれない仕事だ」


和「………でも俺だって親の借金返さなきゃいけないんです。覚悟はしてますよ」


「俺が居ないと駄目だっつったろ。そんな事言う奴のどこにそんな覚悟あるんだ」


和「………それは…」


ペットボトルのココアを握り締め、二宮はうつ向いた。


「………二宮…男とセックスした事ある?」


無言で首を横に振る。


「なら余計に駄目だよ」


和「なら…教えて下さい」


「は?」


和「男同士のセックス…教えて下さい!そしたら連れて行ってくれますか?」


「二宮…」


俺は二宮の勢いに圧倒された。
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