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Starlight Kiss【気象系BL小説】

第8章 tragic love①


ー翔sideー


ゆっくりと目を開くと、自分の家とは違う天井が目に入る。
直ぐに松岡さん家の寝室だと分かった。


回りを見渡すと…松岡さんが俺の手を握ったまま隣で眠っていた。
初めて見る松岡さんの寝顔。
やっぱり男前だなと思う。


ぼんやりと記憶が蘇る。


最後に覚えてるのは…俺を抱き締めてくれた松岡さん。
それに…意識が飛んでいく時に耳に聞こえてきた言葉。


『愛してる』


まさか、ね…。
松岡さんが俺を愛してる訳無い。
だって彼女が居るんだから。
でも…何で来てくれたんだろう。


起き上がろうと身体を捩ると松岡さんが反応した。


松岡「ん…翔?」


俺と目が合うと、松岡さんは慌てて身体を起こした。


松岡「翔…。大丈夫か?身体は…痛いとこないか?」


「へーき…です」


声を発したらその声はまだガラガラで。
松岡さんは心配そうに俺を見つめた。


「迷惑掛けて…ごめんなさい…」


松岡「迷惑だなんて思ってねぇよ」


「………」


松岡「俺のせいだ。本当ごめん」


「………松岡さんのせいじゃ…ないよ。俺が…松岡さんに甘えてたから…」


松岡「翔…」


「今までやってた事なんだから…平気だよ。何とも無い。それにあの頃より沢山貰ったんだよ?5万円ももらったの。お徳だよね。お徳…」


その瞬間、俺は松岡さんに抱き締められた。


松岡「そんな事言うな…!だったら泣くんじゃねぇよ」


「っっ…」


松岡さんの言葉と腕に…俺は枯れたと思っていた涙がまた溢れてきてしまった。


「ふぅっ…ぐすっ…」


………駄目だ…また持っていかれちゃう…。


「ぐすっ…駄目…離して…」


松岡「………嫌だ」


「お願いだから…好きじゃないなら優しくしないで…忘れられなくなっちゃうから…」


松岡「………」


「助けてくれて…ありがとうございます…でも…もう帰らせて…」


松岡「………」


「だからもうはな…」


言葉を遮る様に、松岡さんの唇が俺のに重なった。
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