第1章 未来からの落とし物/石田三成
今日は暖かく陽射しもあって清々しい日です。
庭に咲いている桜も少し開花してきて、満開になったら凛様と花見をするのもいいですね。
そんな事を考えながら空を見上げていると
「ん?」
チカッと光ったかと思ったら頭に軽い衝撃
私の頭から落ちた物を拾い上げると
「これは?」
何やら見た事のない物体
形はまるで男の象徴ともいえる形ですが
(私より大きい?)
それに左右に付いている突起のような物
これは一体?
「だーれだ?」
鈴の音のような可愛いらしい声
私の視界を塞ぐ小さな手
私の愛おしい方__
「凛様……」
「あれ?バレちゃった?」
「もちろん、わかりますよ」
くすくすと笑いながら肩から顔を覗かせて笑う凛様は、今日も相変わらず可愛いらしいです。
「ん? 三成くん……それって……」
「これですか? 先ほど空から落ちてきたんですが……何に使う物でしょうね?」
「っ……!!」
凛様の目の前に差し出すと目を見開き、みるみると顔が真っ赤になっていくじゃありませんか
「ダメ!!」
「はい?」
「すぐ捨てて!!」
「どうしてですか?」
「天使みたいな三成くんが持つ物じゃないよ!!
(バイブだよね? 絶対にバイブですよね?!
現物を見るのは始めてだけど……)」
天使みたいな?
その言葉には異議を申し立てなければならないのですが、その前に__
「凛様はこれの使い方をご存じなんですね?」
「……(真顔で聞いてこないでよ)」