第22章 春日山城は今日も平和です/真田幸村
「ふむ……サイコロの目は5か」
盃に入っているお酒を一口で煽ると謙信様はその美しい指で駒を進め
「くびわを買えと?」
「はい、50貫払ってくださいね」
「くびわとは何だ?」
「愛しい人を繫いでおくための物です。きっと謙信様には必要な物になります」
佐助くんったら謙信様に嘘を教えちゃダメだよ。
でも、謙信様ならなんとなくそうしそうだよね
(当たり前のように監禁して繫いでそう)
「俺は……ん?子どもが産まれたのか」
「信玄様にはお祝いとして200貫支払いますね」
「おまえはまた子どもを作ったのか」
「もてる男はつらいな」
「ただの種馬だろ」
「優秀だからこそ種馬になれるんだぞ。くやしかったら子どもの1人くらい作ったらどうだ?」
「ふんっ……ほざけ」
「俺はサイコロの3だから……って?!なんだよ!博打で大負け?!」
「幸村は1000貫の支払いをしてね」
「うわっ……銭がねーよ。佐助、貸してくれよ」
「俺?俺は有り金全部をまきびしに交換したぞ」
「なんでだよ!」
今、幸村、謙信様、信玄様、佐助くんは私の作った人生ゲームで遊んでいる。
最初はつまらなそうに遊んでいたんだけど、お酒も入りみんな真剣に遊びはじめている。
ムキになって遊んでいるなんて可愛い。