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(HQ) プラトニック・ラブ ─再会─

第1章  再会、そして



 *


「大体ねえ、俺はいまだに納得いってないんスよ……!」


 酒で満たされたグラス片手に、赤葦京治がくだを巻いていた。

 もう何杯目だろうか。
 茹でタコよろしく肌を紅潮させた彼は、周囲の制止も聞かずに勢いよくアルコールを流しこむ。


「やだ、またその話?」

「言わせてやれって。赤葦もなにかと苦労してんだよ」


 酩酊寸前の赤葦に顔をしかめるのは木兎かおりで、その隣では木葉秋紀がほんのりと染まった頬で笑っている。


「まあ、たしかに、木兎のことを一番分かってやれんのはお前だよなァ」


 かおりの右斜め前。
 赤葦の傍らで頬杖をついて、黒尾鉄朗が言った。

 そんな彼の【同意】にガバッ、と顔をあげるのはもちろん赤葦だ。


「でしょう!? あの人を誰よりも理解してるのは俺です。俺なんです。なのに、なのに……!」


 キ、と睨みつけた先。
 赤葦が握りつぶさん勢いで手にするスマートフォンには、男子バレー日本代表の写真が映しだされていた。


「なんで及川なんスか!!」


 納得いかない!許せない!

 赤葦京治(27)
 公務員・独身

 彼は現在、絶賛激おこなうである。

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