• テキストサイズ

(HQ) プラトニック・ラブ ─再会─

第1章  再会、そして



「……光太」

「会いたかったです木兎ざァァん!」

「郎……!」


 んんん赤葦!マジ赤葦!

 ちょっともう本当にいい加減にしてほしい。そろそろキャラ崩壊も甚だしいし、せっかくのイケメンが台無しどころの騒ぎじゃない。

 残念なイケメンって、きっと赤葦みたいな奴のことを言うのだろう。


「おー!あかーし! 久々だなー!」


 だいたい、光太郎も光太郎だ。

 数日後には妻になる私に目配せひとつしやしない。しないどころか、フルパワーで縋りつく赤葦の頭をワシワシと撫でてあげている。

 屈託のない笑顔と、誰にでも平等に優しいところは相変わらず。
 赤葦やアキノリくんに揉みくちゃにされ、黒尾先輩からは老けたと野次られ、及川徹からは「遅ーい!」だなんてなじられて。

 あの頃となにも変わってない。

 いつだって輪の中心で。
 いつだって、輝いてる。

 感動の再会を邪魔されたのは悔しい、けど、ああやっぱり。




(好きだなあ……、何年経っても)




 変わらぬ最愛との再会に、私は、ひとり小さく笑みを溢すのだった。

/ 12ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp