第16章 ばーんがーいへーん
いつの間に連絡してたんですか?
え?知らないの私だけ?
どんだけうちの親と仲いいんだ黒尾さん...
ただいま~と家に入れば、ドドド!っと両親が出てくる。
母「ユキちゃんおかえり!黒尾くんいらっしゃい!」
父「待ってたよ~ご飯食べよご飯!」
テンション高すぎ...黒尾さん好きすぎる両親に呆れる
着替えてリビング入るといつものごとく黒尾さんに絡んでる
付き合い始めてから何度かこっちに来てくれてた黒尾さん。
その度に家に泊まらせ自分たちはデートに行くのが恒例化してきた。
今日はご飯を一緒に食べてから出掛けるらしい。
父「いや~黒尾くん来てくれると嬉しいな~息子が出来たみたいだよ!」
母「ほんとにね~ユキノの次は息子だ!ってずっと言ってたもんね~」
じゃあ今日頑張っちゃう?やぁだ~!と両親がキャピキャピしてるのを見せられて食欲が失せる...
横を見ると黒尾さんはカタカタして笑いを必死に堪えてた。
父「いや、ほんとね。黒尾くんが家族になってくれたら嬉しいなぁ~なんて☆」
母「もうパパったら気が早い~けどそうなったら素敵よね☆」
もう黙ってくれ...
黒尾「そうなれるように頑張ります」
はぁ...まったく。
父「早くね早く!早く孫欲しい!」
お前は子供か。黙ってくれと言えば、まぁまぁと宥めれる
『あのさ、私まだ高校生だし、大学も行きたいし、だいたい結婚なんてどうなるかわかんないじゃん』
と言えば、やっだ~超ドライ!信じらんなーいと腹立つ口調で3人にノリ悪~い!と言われゲンナリした
それからご飯を終え両親は出てった。
黒尾「お前の親最高だわ~」
そりゃよかったですねーと答えるとグイっと抱きしめられる
黒尾「それで...ユキノちゃんは僕と結婚したくないんですか~?」
どうやらさっきの答え方がお気に召さなかったらしい。
『まぁそうなったら嬉しいですけど、まだ現実味のない話ですしね~』
しっかりし過ぎて頼もしい答えですこと。と苦笑いの黒尾さん
黒尾「けど...覚えといて。俺、ずっと一緒居たいと思ってるから」