第13章 13本目
『だから、お願いしますって』
黒尾「いや聞こえたよそれは。え?お前わかってるの?何するか」
『わかってますよ。そりゃ黒尾さんみたいに慣れてないですけど。』
黒尾「いや俺も慣れてねぇし。どんな男と思ってるの」
少なくとも初めてではないでしょう?と聞くとまぁ。と返ってくる。
お前は初めてだろ?と聞かれハイと答える。
黒尾「だから大事にしたいんだよ。そりゃしたいよ俺だって。」
『私にとって今がその時だと思います。好きな人に大事にして貰えて幸せです』
黒尾「けどよ....」
困ったな...思った以上に大事にしてくれてると実感しつつももどかしい...
普通の女子なら可愛いく誘えたのかもしれないな...
『わかりました。ありがとうございます大事にしてくれて。』
黒尾「おう。」
『......なんて言うと思ったんですか』
黒尾「...へ?」
______ バサッ
黒尾「....あ..」
ロングTシャツを脱いでそのまま抱きつく。
『私、黒尾さんが好きですから。据え膳食わぬはって言うでしょ。だから頂きます』
黒尾「それは男のセリフだろ、ほんとに男前だな」
『関係ないです』
そう言ってキスすると...
黒尾「もう知んねぇからな。我慢したのにここまで煽った責任取れよ」
ドンッと少し乱暴に押し倒される
『ハイもちろんです』
黒尾「ったく...可愛いくてしょうがねぇわ...」
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はあぁぁぁ...やってしまった....
まさかユキノがこんなに押してくるとは。
横で寝ているユキノを見ると目尻にうっすら涙の跡がある。
やっぱり痛かったんだよな...必死に堪えてたユキノ可愛いかったな.......ってゲスか俺は。
自分が初めてそういうユキノを見れたということに愛しさが込み上げてうっかり涙が出た黒尾。
黒尾「はぁ...大切にしよ...」