第12章 12本目
“ブロックで一番重要なのはタイミング”
手の出し方、コースを読むのも重要で個人のセンスやブロックの司令塔として身近で優れているのは黒尾と鵜飼コーチが言ってた。
リエーフのスパイクを黒尾さんが止める...
それを月島は観察していた。
黒尾「おいツッキー!いつまで見る専やってる!」
月島「......すみません。お邪魔します」
『蛍ちゃんムービー撮っとくから後で見なよ』
月島「......どーも。たまには気が利くんですね」
『...ええ。常に気が利くんで。』
木兔「ヘイヘイヘーイ!ユキノ!カッコよく撮れよー!俺を!」
『ヘーイ』
リエーフ「あー!俺も俺も!」
黒尾「バカヤロ!ユキノは俺だけ撮るんだよ!」
赤葦「黒尾さんだけとか無理ですよね。誰か写っちゃいますよ」
『早くしてください。』
自主練が終わり、ムービーを月島に送る。
黒尾「え、ユキノが欲しくて撮ってたんじゃねぇの?」
『これはツッキーの資料用です』
黒尾「なんだよーユキノが欲しいのかと思って張り切ったのによ。ツッキーかよ」
月島「僕だって好きで黒尾さん見たいわけじゃないですよ」
黒尾「なに!?」
『そんな事言わないの。録らせて貰ったんだからハイお礼』
せーのと合わせて
「『毎度あり~』」
黒尾「...それお礼って言うの?」
木兔「ヘイヘイヘーイ!俺カッコよく撮れたか!?」
リエーフ「あ!俺は俺は!?」
『あ、撮れてますよー写メもキレイに撮れた』
見せて見せてとデカイ二人が子犬のように群がる...
黒尾「おいお前ら!近い!離れろ!」
木兎「なんだよ!ケチケチすんな!」
リエーフ「そうですよ!黒尾さん器ちっちゃいです!」
黒尾「あんだとコノヤロ!」
ギャーギャーと騒ぎ出す三人。
横を見ると対照的な二人。この差は何だ。